【これは約 3 分の記事です】
最近のiPhone,iPadをめぐるニュースで、iOSの偽ダイアログがパスワードを求めてくる、というものがありました。
こちらのニュース
iOSの偽ダイアログを出してパスワードを盗み取るフィッシングが存在、騙されないための対策はコレ
http://gigazine.net/news/20171011-ios-steal-password/
で、そこで偽のポップアップかどうかを見破る方法として、
「ダイヤログが表示されたらホームボタンを押して見る」
偽ダイアログは、ホームボタンを押したら消えるが、そうでなければホームボタンでは消えない
と言うものが紹介されていました。
この方法ですが、かなり違和感を感じています。
何故、iTunesの本当のダイアログはホームボタンでは消えないか
が、合理的に説明できないからです。
記事によると「ダイアログ表示の内部プロセスが異なる」からとのことですが、何故内部プロセスが異なるのかの説明ができません。
「iTunesはAppleが作ったアプリだからでしょう」
といいたくなりますが、iTunes Appの認証設定は、iTunes App上で行います。iOSというオペレーティングシステム上で設定するわけではありません。その意味では、Apple以外が作ったアプリと同列です。
以下がAppleの公式ページの情報。
iPhone、iPad、iPod touch、Mac、Windows パソコン、Apple TV で iTunes Store にサインインする
https://support.apple.com/ja-jp/HT201762
もちろん、iTunesは何か特別な仕様になっていて他のアプリと違うやり方でOSに介入できる、という可能性はあるのですが、その特別な仕様が合理的に説明できません。
iTunes Appがダイアログを出していると思われるなら、確認方針は
iTunes Appそのもので確認する
が確実でしょう。
iTunes Appを立ち上げ、ダイアログを一度キャンセルして、iTunesが認証されている動きをするか確認する。そこで認証されていなければ、正規の方法でログインする
ホームボタン云々という方法をApple自体が推奨しているならともかく(今後するかもしれません)公式アナウンスがない方法で確認し、それを信用するのは危険と感じます。
防災SNSアドバイザー。情報処理安全確保支援士第5338号。ネットワークスペシャリスト。ITコーディネータ
東北大学大学情報科学研究科第2期生。1994年からインターネットに携わる。システムベンダーの総務社内SEとして、社内システムの構築運用やBCP策定、従業員教育に関与。2015年情報セキュリティ専門法人「まるおかディジタル株式会社」を福井県坂井市丸岡町に設立し現在に至る。研修では基本的に防災のお話以外では着物でお話させていただいております。
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